高齢犬の関節炎治療
- 平和の森AnimalClinic
- 2023年12月9日
- 読了時間: 2分
今回は17歳の中型犬さん(17kg)がお散歩時の歩き方のご相談で来院されました。

以前より手首の関節(手根関節)の痛みから『手首が曲がってしまう。消炎鎮痛薬2種類を飲んでいる。』とのことでした。
身体検査により左手首の関節のザラつきを触知しました。
高齢のことから変形性関節炎などの疾患を疑います。(関節の腫瘍性疾患や免疫疾患なども鑑別となります。)
飼い主様は現在の消炎鎮痛薬での治療では長期の副作用について気にしておりましたので、当院では改めて、より副作用の少ない内科的な治療プランのご提案をさせていただきました。
そのひとつが『リブレラ』という関節炎の注射薬になります。
この注射薬は抗体製剤に分類され、とても副作用が少ないです。
また、『1回の注射で1ヶ月効果が持続する』というのも特徴です。
注射後、大好きなお散歩もしっかり歩くことができるようになり、若返ったと飼い主様も喜ばれていました。
当院のトリミングサロンもご利用いただき、外見もとても若々しく綺麗になりました。

お散歩や普段のご様子で、
『歩き方がぎこちない』
『散歩に行く時間が減った』
『段差を嫌がる』
『歩くスピードが遅くなった』
『立ち上がるのが遅い』
などがある場合には変形性関節炎の症状かもしれません。
近年の報告では『40%近くの犬に変形性関節炎がある』と報告されています。
その割合は年齢とともに上がると考えれますので、歩きたがらないなどの症状を年齢の問題と諦めずに、お気軽にご相談ください。
治療プランも注射薬、飲み薬、サプリなどからその子にあった治療を提案・ご相談させていただきます。