今回は猫の歯肉炎の症例についてご紹介させていただきます。
6ヶ月齢の子猫さんが『歯茎が赤く腫れている(矢印部分)』とのことでご来院されました。
猫の歯肉炎の原因は
・口腔内の細菌
・口腔内の歯石(歯の汚れ)
・ウイルス性疾患(猫風邪ウイルス、猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルスなど)
・自己免疫の関与
・基礎疾患(糖尿病など)
などが関与していると言われています。
歯肉炎の治療は
・歯石の除去
・抗生剤の使用
・消炎剤の使用
・免疫抑制剤の使用
・免疫力改善のためのサプリ
・抗菌作用、消炎作用のある天然成分由来ローションの塗布(マスマリンローション)
などを組み合わせて行います。
今回の症例では、子猫さんとのことと、まだ歯の汚れはなく綺麗だったことから、
口腔内の細菌やウイルス、それに反応する自己免疫の関与などが原因と考えられました。
飼い主様と治療方針の相談をさせていただき、若齢のため抗生剤や消炎剤などのお薬ではなく、
免疫力改善のためのサプリメントと抗菌・消炎のためのローションの塗布
での治療からスタートすることにしました。
また、去勢手術の予定があったため、その時に麻酔下でしっかりと口腔内のチェックをしていくこととなりました。
経過は良好で、3週間ほどで赤みと腫れがかなり改善してくれました。
サプリも上手に飲め、ローションも嫌がらずに塗らせてくれて頑張りました!
今後はローションの塗布の頻度を下げて、経過をみて行きたいと思います。
皆さんもこまめに、お口の中のチェックをしてあげてみてください。
口の中の違和感や、なかなか治らない赤みなどがあれば、早めにご相談いただければと思います。
年齢や症状、治療経過などから治療についてご相談させていいただきます。